記憶の成層圏 Ⅷ

国島 征二 展

Part1.  2018.6.23 (土) - 7.8 (日)
Part2.  2018.7.14 (土) - 29 (日)

8.19(日)まで、「電話アポイント制」で延長しています。
お手数をおかけしますが、いらっしゃる前に必ず電話をお掛けください。


◉電話アポイント制 Tel. 052-774-5599
8.19(日)まで 13:00 - 20:00 

作家在廊日:6/23(土)、7/14(土)

Part1. Part2.で作品の入れ替えをいたします。


 「旧いものが出てきたんだ」と連絡があった。新旧数多の作品と対面し、これらはすなわち、作家として生きてきた一人の男の歴史そのものだと思った。帰るころには、もうすっかり帳は下りていた。
 カーブの続く下りの山道、慌ててブレーキを踏む。鹿が、じっとこちらを見つめていた。夜の空色よりも、なお漆黒に潤んだ瞳。目があったのは、ほんの一瞬だった。まだ若く美しい肢体は、目の前を二蹴りほどで横切り、林の中へ消えていった。ふうっ…溜息とともに緊張が解ける。山に入るとこうして、普段は無縁の、生と死の循環を肌で感じる事象に出くわすものだ。
 何をせずとも眠ってしまえば今日は終わり、明日はやってくる。しかし国島征二は、作品をつくらなければ一日は終わらず、新たな日もやってこない、とでもいうように制作を続ける。制作はまた同時に自己を再生する、日常に組み込まれた通過儀礼なのかもしれない。同じようにみえて、昨日とちがった「わたし」で作品に向かう。それが作家としての自然であり、理なのだろう。
 今展では、1970年代と近作、40年以上も隔たりのある作品が肩を並べる。日々更新される作家の歴史を、よりはっきりと感じられる機会となるはずだ。


 

上 :A.C - 7A 16 - 13 H11×W39×D27cm/2016
右上:CAN & BRUSH 18-A H49×W21×D13cm/2018
右下:Eggs H9×W39×D15.5cm/1974
左 :Wrapped Memory “Telephone Book Hellow page 03-04” H18.5×W31×D5cm/2008

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