山本一弥

相似の庭Ⅲ

2014.3.15 - 2014.4.6

 春の陽射しにも溶けぬ永遠の国、その王国の建造物、あるいは感情を持たぬと言われる女王の、自身も知らない感情を形にしたらこうなるのかしら… もしかすると彼は、誰も知らないとびきり美しいおとぎ話を、この世でただ一人、知ってしまった者なのかもしれない、そう思う。  「自分自身、イメージを限定しないものに惹かれるから」と作家は話す。だからこそ、いつも無意識からの出発。あらかじめ作品の帰着点を想像することなく、偶然性に身をまかせ、感覚にリンクする部分のみを抽出する。その形はいつ出逢ってもフェミニンでエロティック、フェティッシュでミステリアス、とても安定しているはずなのに近づきすぎると脳内でアラートが響く。  焦点をぼかしながら眺める世界。意味を持たない「景色」という名前の景色の中、視界の片隅に一瞬間、象を結ぶ断片。何気ない素振りで掴まえたらそこから、そっと抱きよせて。あらゆる属性から軽やかに離れ、新たな「なにものか」として目の前に現われる。淡く光りを宿し、ふたたび誕生を迎えるその時まで。

PROFILE

略歴
2000 武蔵野美術大学 造形学部 彫刻学科 卒業
2002 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 美術専攻彫刻コース 修了
受賞歴
2004 第10回ADSP入選
個展
2011 相似の庭II/L gallery/名古屋
Desire/キドプレス/東京
2010 a piece of space APS/東京
Gallery Camellia/東京
2009 デジャブ/新宿眼科画廊/東京
NODA CONTEMPORARY BEIJING/Beijing(KOR)
2008 タブー/Gallery HIRAWATA/藤沢
ノイズ/中京大学アートギャラリーC・スクエア/名古屋
平泳ぎ/名芳洞 blanc/名古屋
2006 箱入り/Gallery覚/東京
生命の部屋V/art space kimura ASK?/東京
2005 殺風景/GALLERY HIRAWATA/藤沢
gFAL/東京
2004 ネコ屋敷/リトルモア・ギャラリー/東京
セカイノミカタ04/Gallery覚/東京
2003 判り切れないもの/Galleria Chimera/東京
2002 ギャラリー檜/東京
2001 素材展-木/GALERIE SOL/東京
2000 ギャラリー檜/東京
グループ展
2013 アートプログラム青梅2013 雲をつかむ作品たち/青梅織物工業協同組合施設/東京
2012 LEXHIBITION/L gallery/名古屋
2007 盆景 -my favorite garden-/a piece of space APS/東京
依頼制作
スカパー東京メディアセンター/東京
飯能ビルディング/東京
JPタワー名古屋/愛知
横浜野村ビル/神奈川
ホテルオーレイン/静岡